黄葉とは紅葉!?~黄色と赤色のメカニズム~ [知識]
「紅葉」は
<こうよう>ですよね?
では
「黄葉」は??
<おうよう>も正解です。
そして、
<こうよう>も正解^^。
現在は紅葉が一般的ですが、
大昔は黄葉だったそうです^^。
<黄葉と紅葉>
狭義では
・赤色に変わるものを「紅葉」
・黄色に変わるものを「黄葉」
・褐色に変わるものを「褐葉(かつよう)」
といいます。
広義で「紅葉」として扱われます。
紅葉自体の色で厳密に分けることって、
難しいですよね?
いろいろな色がありますし、
紅葉を楽しむのにある色が一色の必要もないですしね。
黄葉でも紅葉でも楽しむのにかわりはなしですw。
昔は黄葉で、平安時代に紅葉(もみじ)となり、
現在は紅葉という。
では、統一すればいい!?と思いますが、
狭義で分ける必要があるのは、
黄色なる仕組みと赤色になる仕組みが違うからなんです!
科学的に分けると別のものになる訳です。
<黄葉のメカニズム>
紅葉前の葉っぱには
・黄色素のカロテノイド(黄色)
・葉緑素のクロロフィル(緑色)
の両方が含まれています。
光合成で光を吸収する役割をするクロロフィルは
全体に占める割合は、カロテノイドよりとても多く、
全体としてはクロロフィル優位な為に
緑色に見えます。
しかし、秋になると光量も少なくなり、
木自体も冬を越すために休眠の準備をし始めます。
活動を減らし、葉での養分を作る必要がなくなると、
クロロフィルが分解されていく、
そのために元々あった黄色のカロテノイドだけが残る、
それが黄色になっていく理由です。
<赤色のメカニズム>
冬を越すための準備をするので、
クロロフィルが減ることで紅葉が起こる。
これは基本的には黄葉と一緒です。
赤色になるメカニズムが少し違うのは、
木が「もう葉っぱはいらない」と判断すると、
葉と枝の間に離層(りそう)という仕切りをします。
離層により木と葉との間で養分の行き来が
できなくなります。
これにより葉は枯れて落ちることになるのですが、
葉にはまだ光合成により作られたものが残っていて、
これらが化学変化することで赤色の原因となる
物質が作られます。
そして、緑色の要因が少なくなり、
黄色の要因よりも赤色の要因が多くなる、
それによって葉全体としては
赤色になったように見えるというメカニズムになります。
<美しい紅葉になる条件>
余談になりますが、
今年の紅葉は綺麗な色だなぁ~^^。
と思った時はありませんか?
秋で寒くなったから色も毎年同じように
変わる事はありません。
メカニズムを理解していただいているので、
なんとなくは分かると思いますが、
・葉緑素がいかに早く分解されるか。
・葉に残っている養分が多いか(赤色)。
これらが大きな要因になります。
クロロフィル(葉緑素)の分解が促されるのは
日中は暖かく、夜間に急に温度差が下がる時です。
「昼と夜の温度差」がポイントですね^^。
そして、昼が暖かいということは、
葉が多くの日光を受けている、
つまり、葉の養分が増えるということです。
「昼と夜の温度差」が美しい紅葉を生む。
これは化学的に発見されるずっと前から
体感で分かっていたことなんですよね^^。
なんだか、季節を愛でる感覚というのは
凄いですね!
美しい紅葉を見るのはとっても楽しいですが、
昼は暖かくとも夕方から急に寒くなる。
温度差が激しい=体調も崩しやすいですから、
もみじ狩りに行くにもちゃんと防寒対策は
して行ってくださいね^^!
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